こんにちは。
ついに2018 WCS出場全24チームが出揃い、いよいよ開幕まで1週間を切りました。
(WCS出場チームや、日程については前の記事でまとめています!)
そして、去る9/23(日)に組み合わせ抽選会が行われ、
プレイインステージ・グループステージの組み合わせが確定しました。
WCS組み合わせ

プレイインステージ

グループステージ
グループステージについても、もちろん語りたいことはたくさんありますが!
まずは目の前のプレイインステージの中で、我らがLJL代表 DFMが属する
グループCについて見ていきましょう。
プレイインステージ グループC
チーム名 | プール | 地域 |
Cloud9 | 1 | NA LCS(北米)第3シード |
KaBuM! e-Sports | 2 | CBLOL(ブラジル)優勝 |
DetonatioN FocusMe | 3 | LJL(日本)優勝 |
プレイインのグループ分けについてですが、
・プール1の中でも、LPL第3シード EDGが頭一つ抜けていること(グループA)
・MSIのプレイインラウンド1を征したSUP・GMBが、目下ワイルドカード地域最強であること
(グループB、D)
以上を鑑みると、DFMにとっては一番楽なグループに配属されたのでは、と考えられます。
(”楽”というのは、”相対的に”であり実際にはどの組み合わせでも、厳しい戦いになるでしょう。)
上記3チームの特色・今シーズンの戦績・各レーナーの特徴などをまとめました。
まずはDFMから!
DetonatioN FocusMe (9-1、1位)
本記事をご覧になってる方のほとんどは、LJLの試合を普段からチェックされていて、
知りたいのは「DFMについて」ではなく「対戦チームについて」だと思うので、
2018 SummerのDFMを要点だけ。
・5大会ぶりのLJL制覇、世界大会出場
・チームの大きな変更点として、Kazuコーチの加入
・コーチの影響で、Springと比較しバンピックや戦略が大きく変化
2018 SummerのDFMを一言で表すなら、”らしさ”だと思います。
選手達が望み、ファンが望む姿。それを引き出したのがKazuコーチの存在だと思います。
個人的には、バンピック中の選手達の朗らかな表情がとても印象深いです。
そして、ポジションごとの特徴を箇条書きでまとめました。(主にプレースタイル・ピックについて)
知ってる方にとっては、”当たり前”な部分も多いと思いますが、
もしかしたら目から鱗な情報があるかも?
TOP Evi
・言わずもがなLJL最強のTOPレーナー
・Summerではナー・カミールの使用多、直近のFinalでも息を呑むプレイがありましたね
・SpringではFinalでオーンを2度ピックするなど、度々タンクをピックしていたが、
Summer途中に行われたRift Rivals以降(オーンをプレイし敗北)、
一度もピュアタンクをピックしていない
JG Steal
・Eviに「DFMは俺とStealが強いから強い」と言わしめた男(eyes氏談)
・多くのチャンピオンをプレイする中、トランドル・グラガスなどのタンクが少し多め
(セジュアニはプレイせず)
・トップメタから外れたあとも、ノクターンを優先的にピック
・KTの練習生時代に同じチームだった、100T Ssumdayに「是非対戦したい」と言われる
(Twitterより⇒https://twitter.com/lotonbol/status/1043893381623992320)
MID Ceros
・”皇帝”。”日本のFaker”という呼び名は本場韓国でも認知されいる。
・広大なチャンピオンプールを持ち、ハイマー・ジグスは代名詞
・Springでは”差し色”程度だったハイマー・ジグスなどのポケットピックが、
Summerではメインカラーに。めちゃくちゃ多い。
・メタチャンプももちろん習熟済み。Finalでのアカリのパフォーマンスは記憶に新しい
ADC Yutapon
・TOPを任されていたこともあり、非マークスマンも得意
・上記の理由からSummer序盤、ファイターからメイジまで暴れたい放題
・メタがマークスマン主流に落ち着いた以後も、ヤスオを1度ピック
・ヌヌのリワークを悲しんでいたらしい…
SUP Vivid
・DFMで唯一オフメタピックをしていない
・主にアリスター・ブラウム・タムケンチ(勝手にタンク3兄弟って呼んでます)をピック
直近ではタムケンチのピックが特に多い
・LJL所属の韓国人の内、おそらく一番日本語に習熟している。すごい!
KaBuM! e-Sports (5-2、1位)
続いてCBLOL代表のKBMについて。
2018 MSIに続き、今年2度目の世界大会出場であり、WCS出場は2014年以来。
そして、ブラジルはワイルドカード地域の中でも強い部類と言われています。
KBMは2018 MSIでLJL代表 PGMと同グループだったため、その時の振り返りからしてみましょう。
MSIでのRevol氏解説 | ・曰く”予測不可能”なチーム ・注目選手はADC Titan・TOP Zantins ・TitaNへの現地の評価: 「完璧なメカニクス+大胆な判断をする予測不可能なプレイヤー」 ・Zantinsはチームダメージシェアが高い |
PGM vs KBM 1戦目 | ・dyNquedo ルブラン、TitaN ケイトリンが暴れる ・印象深いシーンは、「MIDに上下から5人がいち早く集い、 Ramune ゾーイをGankした場面」 (・Once カジックスは終始存在感を出せず) |
PGM vs KBM 2戦目 | ・Rager カジックスが見せつけるように試合を破壊 dyNquedo タリヤと一緒に幾度となくBOTに仕掛け、流れを掴む ・2試合通じて攻めの手を緩めることなく、バロンも危なげなく確保し 完璧なスノーボール |
※1戦目の「MIDに上下から5人がいち早く集い、Ramune ゾーイをGankした場面」
ざっとこんな感じでしょうか…
改めてMSIでの試合を見返したところ、Revol氏の解説通り
Titan・Zantins両名のプレイはもちろん、チームとしてPGMを寄せ付けない強さがありました。
■ポジションごとの特徴
TOP Zantins
・CBLOL Winter(LJLで言うSummer)開幕以降、全28試合でタンクをピックしたのは6試合のみ
・主に使用したチャンプは、カミール・ナー・ジェイスなど
JG Ranger
・綴りは、猫チャンピオンの”Rengar”の方ではなく、”Ranger”(どっちにしろJGっぽい名前です)
・メタチャンプのピックが中心で、トランドル・セジュアニなどタンクが多め
(TOPのピックとの兼ね合いかと思われます)
MID dyNquedo
・読み方は「ジンケドゥー」(のように聞こえます)
・ゾーイ・ヤスオのピックが多い中で、対ゾーイでゼド/対ヤスオでレネクトンなどもピック
ADC TitaN
・ドレイヴンが得意らしい
・Winterではマークスマンからスウェイン、果てはヴェルコズまでプレイ
※BOT ヴェルコズはFinalでもプレイしており勝利、以後の試合ではバンされている。
どうやら、ウェーブを押し込みつつLv6のUltで相手のヘルスを大きく削り、
タワー/ドラゴンに繋げ主導権を握っていくためのピックの模様。
Finalでは、J4+オリアナ+アーゴットと併せてピックしており、「J4オリアナのWomboComboから
”生体破壊光線”⇒取りこぼしを”デスグラインダー”で回収」というえげつない集団戦を見せた。
・自分のデッドが免れないと知るや否や、むしろフラッシュインでキル回収を狙うなど、
「完璧なメカニクス+大胆な判断をする予測不可能なプレイヤー」という評がピッタリ
SUP Riyev
・TOP/MID/ADCが”攻める”ピックを多用する中、タンク3兄弟+シェン・ラカンという堅実さ
・主にJG/MIDと連携して、積極的にアクションを起こしていく
チーム全体としては、アグレッシブなピック/アグレッシブなプレイで一貫しています。
正直DFMと比較し、チャンピオンピック傾向のデータしか用意できず、”薄い”部分はありますが、
TitaNのヴェルコズについては、私自身調べて驚き、面白い情報だなと感じました。
ちなみに試合が行われた日付の都合上、今流行りの「グレイシャルオーグメント型」ではなく、
「彗星」を採用していました。
DFM vs KBM 展望
両地域の差を測るのに最も相応しいのは、直近のMSIで行われたPGM vs KBMなのですが、
ご存知の通り、コテンパンにされています。
したがって、DFM vs KBMの対戦もKBM有利と考えるのが普通なのですが、
MSIで見せたPGMのパフォーマンスが普段LJLで見せるものとかけ離れていたこともあり、
”覆し得る差なのかどうか”は分かりかねます。
なので、両チームのピック傾向から、どのような構図の対戦になるかを予想してみます。
勝利の鍵を握るのは…TOPとMIDでしょう。
タンクよりキャリータイプのチャンプを好む両TOPレーナーによる熱いスキルマッチ。
ウェーブコントロールに重きを置くCerosに対して、
躊躇なくアサシンを繰り出してきそうなdyNquedo。
そしてソロレーンをサポートするJG。この辺りが見どころになりそうです。
ただ、RiftRivalsではCerosへのメタバン(ハイマー・ジグス)が多く見られたため、
そうなった際、DFMがどのような選択をするのかも注目です。
(ヴェルコズ取り上げも十分あり得ますね!)
Cloud9 (11-7、2位)
毎年世界大会に出場するNAの人気チームであるC9についても、
DFMと同様ご存知である方が多いと思うので、
チーム紹介は簡単なTipsと一つの動画で済ませようと思います。
■Tips(WCS関連)
・2013年から6年連続での出場
・Regional Finalで勝ち上がりWCSに出場するのは2015年から4年連続
・ベスト8常連で、逃したのは2015年の1度のみ
・NAのチームの中で毎年最後まで残るため、”ラストホープ”と呼ばれる
世界大会になると”デバフ”がかかるNAのチームが多い中、むしろ”バフ”がかかるのがC9ですね。
そんな中、2018年に訪れた大きな変化については語る必要があります。
”選手起用”です。
今シーズンのC9の選手起用について、分かりやすく表しています。
2018年から加入したニューフェイスについて、おさらいしてみましょう。
Licorice | TOP | 2018 Spring~ | C92部から他2部を経てImpactの後釜に |
Svenskeren | JG | 2018 Spring~ | TSMから移籍 |
Blaber | JG | 2018 Summer途中~ | C9アカデミー上がり、新人 |
Goldenglue | MID | 2018 Summer~ | C9アカデミー上がり、ベテラン |
Zeyzal | SUP | 2018 Summer~ | C9アカデミー上がり、歴長くコーチ経験もあり |
加入時期などは表の通りです。
C9は、これら5人を固定メンバーであった「Jensen・Sneaky・Smoothie」に加え
Summerのローテーションを行っており、
開幕直後は古参スター3人を一人も起用しない試合もありました。
なぜそうなったのかと言うと、
”C9(1部)のSpring成績が芳しくなかった(5位)”ことと、
”C9アカデミーチーム(2部)がSpringで圧倒な成績で優勝”したことから、
コーチ陣が「アカデミーチームそのまま使った方が強いんじゃね?」と考えたからとのこと。
色々な起用法を試しながら、結果的にSmoothieは移籍し、現在は
「Licorice/Blaber/Jensen/Sneaky/Zeyzal」がスタートラインナップとなっています。
※C9主要メンバーの出場試合数比較
Role | Name | RS | Playoff | Regional |
TOP | Licorice | 18 | 8 | 3 |
JG | Blaber | 9 | 4 | 3 |
Svenskeren | 9 | 4 | 0 | |
MID | Jensen | 13 | 5 | 3 |
Goldenglue | 7 | 3 | 0 | |
ADC | Sneaky | 12 | 8 | 3 |
SUP | Zeyzal | 16 | 8 | 3 |
■ポジションごとの特徴
TOP Licorice
・Summer期間中、タンク17試合-ファイター11試合ピック
・Regional Finalで披露したTOP ヘカリムには度肝を抜かれた人も多いはず
・個人的にはクレッドのイメージ
JG Blaber・Svenskeren
・両名ともタンクは多くないが、TOPがタンクでない時はピックする傾向
(セジュアニ・トランドル)
・Blaberはカミール・キンドレッド、
Svenskerenはリーシン・グレイブスなどキャリー系が得意
MID Jensen・Goldenglue
・JensenはBjergsenに「レーン戦だけなら自分より強い」と言われている
・Goldenglueは2013年にデビューするも、チームを転々とし、2部やサブの期間が長く苦労人
・両名ともシーズンを通して多くのチャンピオンをピックしてきたが、
シーズン後半はジリアンポニー(Jensen)、マルザハールポニー(Goldenglue)に
ADC Sneaky
・最古参、安定感あるプレイ
・ファンは、彼がプレイすることと同等以上に、本職である女装コスプレを望んでいるはず…
SUP Zeyzal
・プロ活動歴は長く、SUP以外にTOP/JG/コーチの経験がある
・やはりタンク3兄弟のピックが多く、特にブラウムが目立つ
(おそらく、TOPオーンをよくピックするため、相手からの取り上げとして)
・MIDとのフレックスピックとしてジリアンを使用することも
DFM vs C9 展望
同じグループですが、DFM・KBMと違い、C9はメジャーリージョンの第3シード。
対KBM以上に全ての面で劣勢である可能性が高いですが、DFMが有利になり得る要素として、
”今年のC9にとって推進力となった選手起用法が、WCSでは逆風となる点”が挙げられます。
というのも、シーズン終盤「Blaber–Jensen」と「Svenskeren–Goldenglue」を
それぞれセットで起用し、適宜交代していたC9にとって、
”サブ登録は一人だけ可能”であるWCSのルールが、足枷となるためです。
「昨今の強豪チーム(SKT/RNG/GEN)はサブにJGを置くことが多い」こと、
「Jensenが地域を代表するスタープレイヤーである」ことを鑑みると、
おそらくGoldenglueがお留守番になるのでは、と予想していますが、
どちらにせよNAで見せた強みを100%発揮するのは難しい状態だと言えます。
更に、そもそも「選手交代」というカードが、Bo3・Bo5で活きるのに対し、
プレイインステージラウンド1はBo1で行われるため、
これもチームとしての強みを十全に発揮できないことに繋がります。
もちろん上記の点をふまえてもDFMが不利であることに変わりはないでしょう。
注目ポイントは対KBMと同じく、TOP/MIDだと思います。
TOPレーナーがファイターをよくピックする点、MIDレーナーのレーンでのプレッシャーが強い点
どちらもKBMと共通しています。
更にC9側のポケットピック(ジリアン)をDFMが十分取り上げられる点も同様ですね。
ただ、TOPヘカリム然り、ADCクイン然り、昨年まで遡ってImpactのTOPシンジド然り、
C9はここぞのポケットピックが特徴のチームでもあるので、そこも要注意です。
まとめ
以上、WCSプレイインでDFMが配属されたグループに関しての情報、考察をまとめてみました。
一介の観戦勢である私が「このプレイヤー・チームはこういうプレイが上手い!」と言った所で、
あまりに信憑性に欠けるため、3チームともデータがメインの紹介になりました。
(特に事前知識がほとんどないKBMは顕著で、情報量も少なめです…)
データばかりで味気なかったり、誰でもネットで調べれば分かることしか載っていない訳ですが、
私が数時間掛けて集めた情報を、この記事を見てくれた方が5分程度で把握し、
よりWCSが楽しくなればそれでいいんじゃないかな、という思いで投稿しました。(自己満足)
冒頭で述べた通り、開幕まで既に1週間を切りました。
今 回 こ そ ! LJL代表が世界の鼻を明かしてくれることを祈り、
ソウルに向かってみんなで念を送りましょう! DFM Fighting~~!!
コメント
こういうまとめ記事は観戦面白くなるからめっちゃありがたい
コメントありがとうございます!
私自身記事作成中に、(特にKBMについて)満足行く情報をまとめられなかった、と力不足を感じていたのですが、そう言って頂けて胸を撫で下ろしています。
特に「観戦が面白くなる」というのは、このブログのテーマでもあるので、私にとって最上級の褒め言葉です!